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詩歌句誌面

読解なくして論評あらず。

今週の「朝日俳壇」より(2020/11/29掲載)  先年来、知人数多ご逝去の通知の在るも喜多さんご無事!  帰り端、悪友・弥次に出くはして寿町に誘はれたり!  メキシコを原産地とする通称「黄花コスモス」が在るではないか!  白・緑・そしてピンクが秋桜をイメージさせる色彩なのだ!  暮の秋椋さん宅を裏戸より訪ねてぞ為す「恙有りや」と!  奈良県の県庁所在地・奈良に住む田村さんちに大根あげた!  入浴後牛乳飲むのが楽しみだ!つくば温泉、牛乳在るか? 

     稲畑汀子選

○   秋惜む風の言葉の森深く  (香川県綾川町)福家市子

 首席。
 「森の中は時折風が渡り、作者はそれを言葉と思う。この詩心は自然と共鳴して奥が深い」とは、選者・稲畑汀子氏の一所懸命なる寸評である。
 遠い森の黄葉したブナの巨木の葉を吹き散らす晩秋の寒風こそは、冬将軍の襲来を告知する神の言葉なのかも知れません。
 そんな神の言葉に耳を澄ませるのは、讃岐うどんの発祥地として知られる、香川県綾川町にお住いの福家市子さんなのである。
 斯く申す私・鳥羽散歩は、かつて天神様人形のコレクターとして知られた郷土玩具愛好家であったのであり、天神様土人形を蒐集するべく香川県綾川町の清滝天満宮に参宮する事を期して居たのであったが、その願望も果たさざる儘に傘寿を迎えてしまったのは、返す返すも悔やまれるのである。
 尚、私が蒐集した天神様人形は、先般、惜しまれつつ黄泉路に旅立った、矢口孝雄氏描く漫画『釣りキチ三平』全巻などと共に、先年、「油屋コレクション」に寄託したので、 秋田市金足片田字待入109の『特定非営利活動法人・油谷これくしょん』(旧金足東小学校)に展示されているものと思われる。
    先年来、知人数多ご逝去の通知の在るも喜多さんご無事!


○   闘病の友にみせたき帰り花  (長岡市)桑原たかよし

 次席。
 「帰り花と出会った。闘病の友にみせたいという優しさ」とは、選者・稲畑汀子氏の寸評である。
本年、令和二年は、先年来続く「異常気象」の所為なのか?桜の「帰り花」が極めて多い年であった。
かの政界の闇将軍のお膝元、新潟県長岡市にお住いの掲句の作者・桑原たかよしさんは、件の「帰り花」を「闘病の友に見せた木」願望をお持ちであるとか、本年に限って申せば、「帰り花」は、何も政界の闇将軍のお膝元の新潟県長岡市に限定されず、日本全国各地の桜の木の枝にポツリポツリと咲いていますから、その気になれば、いとも容易く、件の闘病の友に見せる事が出来ましょう。
 「見せる事が出来る、出来ない」は、要は気持ちの問題なのであり、自分の気持ち一つで、件の「帰り花」などは誰にでも見せられるのである!
      帰り端、悪友・弥次に出くはして寿町に誘はれたり!


○   三色の風を紡ぎて秋桜  (今治市)横田青天子

 三席。
 「コスモスと風の情景を詩的にとらえた」とは、選者・稲畑汀子氏の寸評である。
 「三色の風」を詠まれた掲句に接するにつけても思われるのは、この世の中には、「三色旗」を国旗とする国家の多さである。
 私の知る範囲に於いても、三色旗を国旗としている国歌は、「フランス・イタリア・アイルランド・コートジボワール・ルーマニア・チャド・ベルギー・マリ・ギニア・リトアニア・ブルガリア・ハンガリー・イエメン・ルクセンブルク・オランダ・ロシア・シエラレオネ・エストニア・ガボン」・アルメニア・ドイツ・ボリビア」などの二十数カ国の多きに及んでいるのである。
 通常、「赤=勇気・白=信仰・青=忠誠心」などと、それぞれの色彩には定まった意味付けが為されているのであるが、最近得た新知識に拠ると、三色旗を国歌として掲げている国歌の中の全てが、こうした定番的な意味付けで以て、自国の国旗に三色旗としているとは限らないものと思われる。
 そうそう、いささか申し遅れましたが、掲句の作者のご説に拠りますと「秋桜」は「三色の風を紡ぎて」いるとの事でありますが、件の「三色」とは、如何なる色彩なのでありましょうか?
 私・鳥羽散歩にとっては、「秋桜=ピンク」なのでありますが、ピンク以外に秋桜をイメージする色彩は如何なる色彩なのでありましょうか?
     メキシコを原産地とする通称「黄花コスモス」が在るではないか!
     白・緑・そしてピンクが秋桜をイメージさせる色彩なのだ!


○   裏戸より恙の話題暮の秋  (鳥取市)椋誠一朗

 五席。
 「恙の話題」ならば、確かに「暮の秋」に「裏戸より」訪ねてするに相応しい「話題」なのでありましょう。
     暮の秋椋さん宅を裏戸より訪ねてぞ為す「恙有りや」と!


○   土つきし大根貰ふ宇陀郡  (奈良市)田村英一

 九席。
 作中の「宇陀郡」とは、奈良県のに所在する「郡」の名称であり、現在「宇陀郡」に所属するのは、曽爾村(そにむら)と御杖村(みつえむら)の二つの村だけであるが、1880年(明治13年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記二村の他、宇陀市の大部分(榛原笠間・榛原安田・榛原柳・榛原角柄・大宇陀大熊・大宇陀牧・大宇陀栗野・大宇陀田原・大宇陀東平尾・大宇陀上片岡・大宇陀下片岡および室生三本松、室生大野、室生向淵以北を除く)が宇陀郡に所属していたのである。
 たつた今、ネット検索したところ、「宇陀郡大宇陀町大字岩清水字コミナカ2123番1」なる地番にヒットしたが、言われてみれば確かに、「宇陀郡大宇陀町大字岩清水字コミナカ2123番1」なる地番の住民からならば、「土つきし大根」を貰ったりする事も在り得ましょう!
     奈良県の県庁所在地・奈良に住む田村さんちに大根あげた!


○   露店湯の肩がとらへてゐる夜寒  (つくば市)大倉真知子

 末席。
 半身浴が健康に宜しいとの理由で以て推奨されている今日であれば、「露店湯」での入浴最中に「夜寒」を「肩がとらへてゐる」事も在り得ましょう!
 茨城県つくば市西大橋614-1の「つくば温泉・喜楽里別邸 」は「露天風呂や寝転び湯等、湯船の種類が多い。アメニティも充実してると思う。 別料金で岩盤浴や食事もあり、1日ゆっくりできる」との事でありますが、「ただ、車じゃないとアクセスが不便」との事でもありますが、それで宜しかったならば、何卒、宜しく御来湯賜りたくお願い申し上げます。
     入浴後牛乳飲むのが楽しみだ!つくば温泉、牛乳在るか? 
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今週の「朝日俳壇」より(2020/11/29掲載)  越谷のウイズコロナの宵なれど「円満家族鬼ころし」飲む!  余命をば温むるべく落葉焚く!日記・アルバム炎中に焼べむ!  小鳥来て森の音楽はじまりぬタクト振るのは熊のプーさん!  秋時雨止まぬ上総の流山!近藤勇の陣屋の軒端!  鴨一羽水の紅葉を崩し行く魔子さまの振る手網逃れむと!

     大串章選

○   熱燗やバブルを語る地下酒場  (越谷市)新井高四郎

 次席。
 「嘗ての企業戦士たちが、華やかだったバブル時代を語り合っている」とは、選者・大串章氏の寸評である。
 ウイズコロナの昨今であれば、嘗ての企業戦士たちも、場末の地下酒場で熱燗をちびりちびりと舐めずりながら、お互いに己の幻の過去を語り合うしか術が無いのでありましょう!
 ところで、同じ地下酒場で舐める熱燗にしても、越谷市の地下酒場で舐めるそれは、東京・銀座の地下酒場で舐めるそれとは、幾分か味わいが異なるのではありませんか?
     越谷のウイズコロナの宵なれど「円満家族鬼ころし」飲む!


○   枯落葉焚いて余命を温むる  (奈良市)田村英一

 三席。
 「<余命>を温むる、と言ったところが佳い。心身ともに温まる感じ」とは、選者・大串章氏の寸評である。
 御自らが「枯落葉」であるのも知らないで、枯落葉なんか焚いているとは、これは何とも哀れな事であり、「枯落葉が枯落葉を焚くとは、脚の引っ張り合いではありませんか!」と言いたくもなりますよ!
     余命をば温むるべく落葉焚く!日記・アルバム炎中に焼べむ!


○   小鳥来て森の音楽はじまりぬ  (福岡市)松尾康乃

 五席。
 『ウイキペディア』の記するところに拠りますと、朝日俳壇の選者の大串章氏は、「俳句を叙情を盛る器として捉え、具象的、かつ人間性に基づく抒情性の高い俳風である。明るさとおおらかさのある叙景句にも長ける。飯田龍太は<常凡をおそれぬ恒心の確かさ>と評し、大野林火は『朝の舟』を評し純粋さと透明さ、詩精神の高さを指摘した」との事ではありませんか!
 で、あるならば、大串氏は何故に斯かる駄作を朝日俳壇の入選作に推されたのでありましょうか?
 福岡市にお住いの松尾康乃さんと仰るご婦人のお詠みになられた掲句は、見方によっては「常凡をおそれぬ恒心の確かさ」によって詠まれた作品のようにも思われますが、大野林火氏がご指摘された大串俳句の特質たる、「詩精神の高さ」だとか、「純粋さ」だとか、「透明さ」だとかは、小指の爪先の垢ほども認められないではありませんか!
     小鳥来て森の音楽はじまりぬタクト振るのは熊のプーさん!


○   秋時雨駅舎にはかに密となり  (流山市)津金實

 六席。
 あの裸の大将の菅総理は、意地になって「Go Toトラベル」ならぬ「Go Toトラブル」を停止しようとしないばかりか、「Go Toイート」なんてヘンテコリンな事を遣らかしたのではあるが、流石に感染拡大には抵抗し切れず、東京・大阪などでは、せっかく買ったプレミアム付食事券が使えなくなったのである。
 でもね、流山市の「駅舎」が「にわかに密」となったとは、流石の私も知りませんでした!
     秋時雨止まぬ上総の流山!近藤勇の陣屋の軒端!


○   鴨一羽水の紅葉を崩しゆく  (筑後市)近藤史紀

 八席。
 おのれ!
 たかが鴨の分際で、落花狼藉の振る舞いに及ぶとは、この儂としては見逃す事は出来ん!
 ならば早速、吹き矢で撃ち殺して鴨鍋にしてやろう!
     鴨一羽水の紅葉を崩し行く魔子さまの振る手網逃れむと!

今週の「朝日俳壇」より(2020/11/29掲載)  木枯らしが燐寸の火をば吹き飛ばし秋の宮の国有林を焼く!  菊の花香る文化の日の翌る日に文化功労者の顕彰式!  馬場あき子先生はなぜ文化勲章を貰へないのでありませうか!  二度ならず三度、四度もアキアカネ妻の帽子にぢやれ着くは何故?  鑑識が事件現場に乗り込んで調べた後に刑事が捜査!  千歳飴ノドチンコに引つ掛けて死んだ例しも在るぢやない!

     長谷川櫂選

○   凩やマチスのやうな木葉の舞  (川越市)岡部甲之

 首席。
 「マチスの<ダンス>。輪になって踊る木の葉」とは、選者・長谷川氏の寸評である!
 それにしても、長谷川櫂氏が、近代絵画にこんなにも造詣が深いとはね!
 でも、マチスの「ダンス」ってたら、中学の美術の教科書にだって載ってるくらいのポピュラーな絵だから、朝日俳壇の選者が知っても構わないのではありませんか!
     木枯らしが燐寸の火をば吹き飛ばし秋の宮の国有林を焼く!


○   菊匂ふ人の優しき日なりけり  (横浜市)高野茂

 次席。
 「菊香る季節。ちょっとした心づかいが身にしみる」とは、選者・長谷川櫂氏の<分け知りぶった>寸評である。
 薔薇やカーネーションなんかと違って、菊の花は香りが香りだから、その前に立つと、どんな人間だって、優しい気持ちになることを強いられるんですよ!
 私、鳥羽散歩は、八十年余りの歳月を生きて来たけれど、やまだ嘗て、菊花展の会場で喧嘩している場面に出くわしたことなんかありません!
 それはそれとして、たった今、思い出したんですが、私たちが小・中学生の頃は、大抵、何処の学校でも、十一月三日の文化の日に「学芸会」を遣って居たのですが、その日の朝の集会での校長の挨拶が、予め教育委員会から指示されて居たみたいにして、「菊の花香る文化の日に学芸会を行う事が出来たのは、校長としての私の喜びであり、先生方や生徒児童の皆様方の喜びでもありましょう…………」から始まって、十分間以上も長々と続いていたように記憶しておりますが、本ブログの読者の方々の学校に於かれましては、如何なものでありましょうか?
     菊の花香る文化の日の翌る日に文化功労者の顕彰式!
     馬場あき子先生はなぜ文化勲章を貰へないのでありませうか?


○   二度三度妻の帽子に秋あかね  (袖ヶ浦市)浜野まさる

 三席。
 「今なお優しく妻を見守る夫」とは、選者・長谷川櫂氏のお人柄が偲ばれる寸評である!
 掲句が詞書付きであったとしたならば、「於、袖ケ浦市菊花展」とあるべき場面でありましょうか!
     二度ならず三度、四度もアキアカネ妻の帽子にぢやれ着くは何故?


○   朝露の美大で何か叩く音  (八王子市)中尾公一

 四席。
 八王子界隈で「美大」と言ったら、多摩美術大学の八王子キャンパスともう一つ、東京造形大学が在りますが、単に「美大」と言ったら、やはり「多摩美術大学の八王子キャンパス」を指しているのでありましょう!
 何?その「美大」で、「朝露」の乾かない時刻から「何か叩く音」がするって?
 それは大変だ!
 乃木英樹教授の後添えの美形の誉れ高い奥様・富士田蓉子さんが何者かに惨殺されて、その事件現場の板敷を、警視庁の刑事たちが剥がしている音かも知れませんよ!
     鑑識が事件現場に乗り込んで調べた後に刑事が捜査!


○   ふたおやもはらからも亡し七五三  (横浜市)松永朔風

 末席。
 「七五三の子どもを見て今の自分を省みる。九十二歳」とは、選者・長谷川櫂氏の高齢者贔屓の寸評である。
 幾ら生命科学が発達した世の中でも、九十二歳の男に「ふたおやもはらから」も無いのは、必ずしも嘆くべき事ではありません!
 曽孫さんから貰った千歳飴を喉珍子に引っ掛けて死んだりしないように、よくよく留意されて長生きして下さい!
     千歳飴ノドチンコに引つ掛けて死んだ例しも在るぢやない!

今週の「朝日俳壇」より(2020/11/29掲載)

     高山れおな選

○   我がために太陽回る日向ぼこ  (神戸市)森木道典

 首席、並びに長谷川選の八席。
 「天井天下唯我独尊の恍惚」とは、選者・高山れおな氏の寸評である。


○   餡パンは明治に生きて文化の日  (所沢市)岡部泉

 次席。
 「<生きて>が良い」とは、選者・高山れおな氏の文字通りの寸評である。


○   為政者の言葉は魔術すがれ虫  (大和市)荒井修

 三席。
 「基本的には批判的に作られた句だろうが、権力が持つ蠱惑する力へも思いをいたさせるようだ。下五に首相の名が、物名歌式に詠みこまれている」とは、選者・高山れおな氏の至れり尽くせりの寸評である。


○   芋の葉に凝る露のごと句を詠まん  (千葉市)高山薫

 五席。


○   縄文を継ぐ雨耳へ秋の聲  (藤沢市)朝広三猫子

 六席。

○   思ひ出の中のコスモス未だ揺らぎ  (神戸市)西村伸子

 八席。


○   不満げな芭蕉像の口冬の風  (川崎市)小関新

 九席。

今週の「朝日歌壇」より(2020/11/29掲載)

     高野公彦選

○  予報より早く降り出し信号で傘のある子がない子を招く  (さいたま市)菊谷伸治

 首席。
 「見る者をほのぼの幸せにしてくれる光景」とは、選者・高野公彦氏の寸評である。


○  虫鳴けば虫が応える島に住む身の丈以上望まぬ暮らし  (対馬市)神宮斉之

 次席。
 「過疎化の進む島だが私はここがいい、と自足する」とは、選者・高野公彦氏の寸評である。

○  自らが在任中の選挙なり不正のあらば自らの責め  (船橋市)佐々木美彌子

 三席。
 「トランプ批判」とは、選者・高野公彦氏の寸評。

○  ゆったりと湯舟に浸る罪悪感 施設の夫はリフト入浴  (東松山市)山本峯子

 四席。

○  孤高なる嘴広鸛を理想とす倦まず騒がず病まず動ぜず  (尾道市)森浩希

 五席。

○  手袋が右と左のポケットに残っておりぬ君のコートの  (川口市)河原ゆり子

 六席。


○  遡上の鮭ちいさな滝はジャンプする口開けて待つ熊がいるのに  (アメリカ)大竹博

 七席。

○  朱と黄色入り交じりたる柿落葉の軽やかな音楽しみて掃く  (松山市)矢野絹代

 八席。

○  人はみな仮面の人生歩みつつ疫病流行りて仮面にマスクす  (鳴門市)佐々木保行

 九席。

○  除外されし加藤陽子の著書を読む「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」  (たつの市)長瀬慧子

 末席。

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鳥羽散歩

Author:鳥羽散歩
卑しくも<詩歌ブログ>を名乗る以上は、イラストやカラー写真で以て読者に取り入ろうとしてはなりません。ましてや、田舎町の安手のレストランで食べた料理のカラー写真で以て読者を幻惑させようとするのは論外です!当ブログは、カラー写真やイラストの類の夾雑物は一切無しの<詩歌ブログ>です。

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