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archive: 2020年07月

今週の「朝日歌壇」より(2020/7/26掲載)    八甲田峰の白雪消ゆるころ出稼ぎ先からオトウは帰る!    パンプスは勿論のことスニーカーと呼ぶも烏滸がましズック靴と呼べ!    柔道着畳んだままでよく言ふぜ!彼は定めし僭称師範!

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     佐佐木幸綱選○  声のなき合唱のごとヒメボタル森を震わせペカペカ光る  (西条市)丹佳子 首席。 「多数のヒメボタルがいっせいに光るにぎやかさを活写して楽しい。作者の住む愛媛県西条市には<ホタルの里>があって観光名所になっている」とは、選者・佐佐木幸綱氏の寸評である。 「声のなき合唱のごと」とする直喩は宜しいが、「ペカペカ光る」とのオノマトペには違和感がある。     西条は<ヒメボタル...

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「荻原裕幸第六歌集『リリカル・アンドロイド』 」を読む

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○  内閣の支持率くだるよりもややゆるやかな暮の坂をふたりは○  元日すでに薄埃あるテーブルのひかりしづかにこれからを問ふ○  優先順位がたがひに二番であるやうな間柄にて梅を見にゆく○  梅の匂ひにまぎれながらも端的に弱みを衝いてくるこのひとは○  さくらからさくらをひいた華やかな空白があるさくらのあとに○  桜の底はなぜこんなにも明るくて入ると二度と出て行けぬのか○  火はひとり炎はふたりふりしきる花...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/26掲載)    両の手で掬つて余る白い花タイサンボクに祈るミシシッピの民!

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     稲畑汀子選○   森の香は蝦夷春蟬の止みてより  (米子市)中村襄介 首席及び高山選の三席。 「蝦夷春蟬の鳴く声が止むと、辺り一面が森の香に包まれる。夏の到来のひとこまが見事に描けた」との稲畑汀子氏の寸評は、「蝦夷春蟬の鳴く声が止む(恐らくは、夕方)と、辺り一面に森の香に包まれる」と、両者の交代する時間帯に着目しているのに対して、「エゾハルゼミが鳴く時期が過ぎる頃、森の香がいよいよ濃くな...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/26掲載)  桝に入れ一升二升と数えれば切なくなんか無いサクランボ!    「+1メッセージ〜TOKYO2020」!沢山の方々に届かない!

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     長谷川櫂選○   寂として新国立競技場 虹  (東京都)吉竹純 首席。 「オリンピックはともかく、新スタジアムは惜しい。隈研吾作」とは、選者・長谷川櫂氏の寸評である。 それはそうかも知れませんが、去る七月二十三日(スポーツの日)に行われた「東京オリンピック一年前セレモニー」の客寄せパンダとして使われて、新国立競技場の芝生の上に立った、白血病からの復帰を目指す競泳女子の池江璃花子さんの姿は...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/26掲載)  清張が怨念込めて著した推理小説『陸行水行』   産みの母、育ての母に義理の母!三人なので三倍泣けます!    遠江引佐細江の水濁り鮎も鰻も獲れなくなつた

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     高山れおな選○   家捨つる母の日傘に手を引かれ  (川越市)益子さとし 次席。 三益愛子主演の大映の母物映画kの一場面を思わせる一句である。      母の差す日傘に隠れ村を出た藤田まことの三十年後      産みの母、育ての母に義理の母!三人なので三倍泣けます!○   海の日もスポーツの日も畳の上  (富士市)村松敦視 四席。 「畳の上の水連」という諺は在りますが、「畳の上のサッカー」...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/26掲載)

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     大串章選○   季語のなきマスクとなりて梅雨に入る  (東京都)青木千禾子 首席。 「マスクは従来冬の季語だが、今年は梅雨になっても多くの人がマイクをしている」とは、選者・大串章氏の寸評である。      本来は冬の季語とて用いるが梅雨が明けてもマスクを掛ける○   母の日のおまけのやうな父の日よ  (埼玉県皆野町)宮城和歌夫  三席。 「なるほど、そんな感じがする(笑い)」とは、選者・大...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/19掲載)

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     高山れおな選〇   紫陽花のふと獣めく闇夜かな  (伊勢崎市)小暮駿一郎 首席。 「大きな塊で咲く紫陽花ならではの感じ方だ」とは、選者・高山れおな氏の寸評であるが、闇夜は、私たち人間に紫陽花を猛獣にも珍獣にもして見せるのでありましょう。     紫陽花や隣の謡杜若  野村喜舟     紫陽花や藪を小庭の別座敷  松尾芭蕉     紫陽花や二階の低き美人局  仁平勝     北陸は紫陽花多...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/19掲載)

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     長谷川櫂選〇   釣れなくてバケツいつぱい月見草  (千葉県一宮町)笠井道子 三席。 「筆の達者な絵。<釣れなくて>がおかしい」とは、選者・長谷川櫂氏の達者とは言えない寸評である。      もう少し足を伸ばして鯛の浦漕ぎ出す舟なら入れ食ひならむ〇   射干の平面つひに立体へ  (昭島市)奥山公子 四席。 作中の「射干」は草花の<シャガ>にあらずして<ひおうぎ・檜扇>であり、開けば「平面...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/12掲載)

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     稲畑汀子選〇   大蛍化身となして比奈夫逝く  (神戸市)岩永ひとみ 次席。  『朝日新聞DIGITAL』(2020年6月8日18時25分)の記するところに拠ると、「研ぎ澄まされた視点による写生俳句のほか、機知に富んだ洒脱な作品でも知られた俳人の後藤比奈夫(ごとう・ひなお、本名後藤日奈夫〈ごとう・ひなお〉)さんが5日、老衰のため死去した。103歳だった。葬儀は近親者で営む。喪主は長男立夫さん(故人)の...

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今週の「朝日俳壇」より(2020/7/19掲載)    奇跡的バックホームでプロ生活最後を飾つた外野手・横田

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     大串章選〇   麦を刈る屯田兵の裔として  (小樽市)伊藤玉枝 首席。 小樽市にお住いの掲句の作者・伊藤玉枝さんは、「私は屯田兵の末裔である」という、、誇らかなご自覚の下に「麦を刈る」のでありましょう。 ところで、「屯田兵とは、兵士を遠隔地へ派遣し、平常は農業を営むかたわら軍事訓練を行い、いざ戦争が始まったときには軍隊の組織として戦うことを目的とした土着兵のことであり、明治新政府の開拓使...

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