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詩歌句誌面

読解なくして論評あらず。

今週の「朝日歌壇」より(2021/4/11)

     佐佐木幸綱選


○  上昇し踊り場をへて下降する雲雀のえがくかがやきの線  (丸亀市)金倉かおる

 首席。
 「踊り場をへて」との発見と着眼点が宜しい。


○  反抗期の子が百人もゐるやうな風吹いてます能登の早春  (羽咋市)北野みや子

 次席。
 「能登の早春」に吹く風の激しさを「反抗期の子が百人もゐるやうな」と隠喩した点の目新しさが評価されての佐佐木幸綱選の次席入線でありましょう。


○  似姿に夢中で語るさびしさよ戻りたくない画面の授業  (仙台市)浅川照夫

 三席。
 オンライン授業の為のテレビ画面に映った講師の画像を「似姿」としたのは、苦肉の策とは言え、あまりにも強引に過ぎましょう。


○  夢に見た卒業公演許されず部室にくぐもる津軽三味線  (つくばみらい市)尾花以津子

 本作の作者・尾花以津子さんは、〈筑波大学津軽三味線倶楽部・無絃熟〉の一員でありましょうか?
 で、あるならば、件の筑波大学の学生間の津軽三味線愛好者団体の「卒業公演」は、下記の如く、去る二月二十日に予定されていたのであるが、コロナウイルス感染防止を理由とした筑波大学当局の圧力に因って中止の已む無きに至ったのでありましょう。
 尚、下掲示の「公演予告案内の記事中の末尾に『なお、長蛇の列ができた場合配布時間が早まる場合がございます』との、用意周到なる文言が記載されていますが、大学当局からの要請に基づいて件の卒業公演は中止されたのでありますから、当然の事ながら、公演当日の開門前に、会場に予定されていた〈ノバホール〉の前に長蛇の列が出来るはずはありません!

  筑波大学津軽三味線倶楽部 無絃塾 第22回卒業公演
  公演日時 2020年 2月 24日(月・祝)
  午前の部 10:30開演   午後の部 16:30開演
  会場 ノバホール(つくば市吾妻1-10-1)
  主催者(お問合せ) 筑波大学津軽三味線倶楽部 無絃塾
  TEL:029-887-0571   FAX:029-887-8839
  入場料 一般 3,000円  学生 1,500円
   (※未就学児:膝上鑑賞無料 / 席がご入用の場合は学生料金になります)
   午後の部のみ、ノバホール窓口にて取扱中(2020.2.20現在)
   ●1階席・バルコニー席:当日に座席指定券を配布します。
   (配布時間:午前の部⇒8:30~ 午後の部⇒14:30~)                     
   ●2階席:自由席(座席指定券不要)
   備考 1階席は当日配布する座席指定券の番号により指定させていただきます。座席に関するご要望は承りかねます。
   チケット1枚につき座席指定券1枚を配布いたします。(代表の方が複数枚お持ちいただいて構いません。)
   なお、長蛇の列ができた場合配布時間が早まる場合がございます。


○  サクラサクも登校許可はまだ下りずこの句を詠んでもう早一年  (横浜市)大野麗

 五席。
 一年越しの投稿に拠るご入選まことにおめでとうございます。
 本作の作者・大野麗しさんがお住まいの横浜市では、既に葉桜の季節になっておりましょうが、作中の「サクラサク」とは、一年越しのご入選を指して言うのでありましょう!


○  三十五年経しチェルノブイリの映像に大観覧車錆びて残れり  (豊明市)山田久子

 六席及び永田選の八席。
 遊園地の客寄せパンダとも言うべき「大観覧車」を「錆びた」ままで残しているのは、件の原発事故の元凶たるロシア当局の責任放棄の何よりの証拠でありましょう!
 解体してスクラップにして隣国の製鉄所に売却するとか何とか、爾後処置の仕方がいくらでもあった筈なのにね!


○  やはらかな光の中に画学生丹頂鶴の頭を描く  (京都市)武本保彦

 七席。
 「無言館」の収蔵作品に取材した作品でありましょうか?


○  大粒の涙ポロポロ泣くおさないつだって君は全力なのだ  (千葉市)角田春美

 八席。
 「大粒の涙ポロポロ泣く」時も、保育園の運動会でビリになって走る時も、お母さんにおやつの追加をせびる時も、作中の「君」は「全力」なのでありましょうか?


○  草を焼く煙は空を覆ひたりミャンマーに死者けふも増えゆく  (岩国市)木村桂子

 九席。
 「ミャンマー」の人々は、近親の死者を火葬するのに、焚きつけとして「草」を用いるのでありましょうか?
 ふざけた質問のようにも思われましょうが、質問する当人としては真面目に遣っているつもりなんです!


○  清らなる水の流れに芹生いて「馬来田」の里に万葉の歌碑  (千葉市)塚本夫士枝

 末席。
 馬来田の嶺ろに隠り居かくだにも 国の遠かば汝が目欲りせむ  万葉集・巻14-3383 作者未詳
 馬来田の嶺の笹葉の霜露の濡れて我来なば汝は恋ふばぞも   万葉集・巻14-3382 作者未詳
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